38年前の「洋からの便り」再読

最近本棚の書籍整理を始めました。自分では断捨離の一環のつ
もりで、いらない本を思い切って処分しています。
そんな作業の途中でこの本を手にしました。確か昔々感銘を受け
た本だったなあと思い、もう一度読んでみることにしました。
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 洋(うみ)からの便り
  ーある漁撈長の航跡ー
  松風ひとみ編
  海文堂
  900円
  昭和52年(1977)7月25日初版


読み終わって深い感動を覚えています。もちろんこの本は我が
書棚に残しておきます。

この本はまぐろ漁船の漁撈長だった松風恒之氏の家族との手紙
の交換記録です。期間は結婚当初から49歳にてモロッコ沖の
衝突事故で亡くなる直前の20年間に渡っています。

結婚の喜びから始まり、長女、次女、長男誕生の喜びへと続き、
子供たちからの遠い海上への手紙が始まります。子供たちの
成長が手に取るように伝わってきます。そして何よりも父親恒久
氏の家族への深くて限りない愛情には心打たれます。

さらには、遠洋漁業の過酷さと厳しさ、そして漁撈長としての
苦悩等々が赤裸々に述べられています。

実はこの本には奥様喜美栄様からの手紙は載っていません。
しかし恒之氏の手紙のあちこちに奥様からの近況報告、相談、
励ましの手紙が送られていることが推察できます。

この本の編者である長女の松風ひとみさんが見事大学合格
した年に、父親恒之氏が亡くなるというのは、なんと神様も
いじわるなことでしょう。

父親が年に1週間から1ヶ月ほどしか家にいない環境にあって、
それゆえに家族への思いやりと家族間の絆はひとしお強くなっ
たのではなかろうかと思います。

今年は平成27年、末っ子の長男紀之さんが48歳、長女ひとみ
さん、次女いずみさん共お父上が亡くなられた歳を超えられまし
た。奥様の喜美栄様のご健在と、3人のお子様たちのご家庭に
幸多かれと祈ってやみません。

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