あきない世傳金と銀六

高田郁さんの「あきない世傳 金と銀六」本流篇
を読みました。この人の作品にはストーリーと文
章に勢いがあり私の大のお気に入りです。新刊
が出る度に横浜・有隣堂に出かけます。
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最愛の夫、五鈴屋の六代目徳兵衛(智蔵)を突
然の病で失った幸。しかしその悲しみを閉じ込
め智蔵との約束、江戸店を出すために立ち上が
ります。

まずは五鈴屋の暖簾を守るために奮闘します。
「女名前禁止」の掟がある大坂商人の世界、
元番頭の治兵衛、元桔梗屋主人(現五鈴屋高島
店)親旦那の孫六、番頭の鉄助、支配人の周助
等と知恵を絞り、「中継ぎ」という形で幸は七代目
となります。許された期間は足掛け3年。

その間に江戸店を開店し、跡継ぎを決める・・・と
いうのが幸の描くストーリーです。色々な紆余曲
折がありながらついに江戸店をオープンすること
ができました。→次篇へ続く

本文の中に、幸の五鈴屋を評価する文章があ
ります。五鈴屋・江戸店として居ぬきで売渡した
太物商・白木屋の主人の弁です。

「もう1年以上、賢吉を見てきた。蔭ひなたなく働
き、内々の話は一切洩らさない。こちらの事情に
常に心を砕き、気遣いを忘れない。賢吉のような
奉公人を抱える店ならば、全て託して悔いはな
い。夫婦して幾日も話し合い、買い上げを願い出
た」

この賢吉(元番頭・治兵衛の息子、江戸店オープ
ンに伴い手代となり本名の「賢輔」に)
やはり江戸店オープンで58歳にして女衆から
小頭に大抜擢された「お竹どん」、
さらには木綿に一方ならぬ興味を抱いている幸の
妹の「結」

が今後江戸店の行末に、さらには五鈴屋の跡継
ぎ問題に、どんな形で七代目・幸を助けていくの
か楽しみです。

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